医学では体重が過大な満期新生児を「巨大児」と呼ぶ。中国の産科学の定義によると、新生児の出生体重が4000g以上であれば巨大児と呼ばれる。過去の20世紀80年代には巨大児は約3%であったが、近年の経済の急速な発展とともに物質的な生活水準が高まったため、栄養過剰による巨大児の妊婦が増加傾向にある。中国での発生率は約7%、特に東部沿海地域では10%に達している。国外での発生率は15.1%で、男児が女児よりも多い。巨大児の剖宮産率と死亡率は通常の胎児に比べて明らかに高く、産力、産道、胎位が正常であっても、胎児が大きすぎるため頭盆不称となり分娩困難になることが多い。
巨大児を持つ妊婦は腹部の重さ、腹痛、呼吸困難などの症状があり、体重が急速に増加する。さらに、胎児の体重を計算するために母体の腹部の高さと周囲を基に計算し、体重が4000g以上の胎児が巨大児と考えられる。また、胎児の頭囲、腹部径、大腿骨の長さなどを測定して胎児の体重を予測し、胎児の頭囲が10cm以上、腹部径/大腿骨の長さが1.385以上であれば、80%~85%が巨大児である可能性がある。
巨大児の発病機序は遺伝要因、ホルモンおよび成長因子、および環境要因による。原因は主に栄養過剰、妊娠中の糖尿病、および遺伝などである。